Web屋パパの日々の泡

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レボリューション No.3/ 金城一紀

奥様が読んでて勧められたので2日ほどで一気に読んだ。面白かった。

レヴォリューション No.3 (角川文庫)

レヴォリューション No.3 (角川文庫)

優秀な進学校に囲まれたおバカ学校の高校生が、科学教師の「君たち、世界を変えてみたくはないか?」という煽りにまんまと乗っかって、モテたいという崇高なモチベーションに支えられて引き起こす冒険活劇。そうそう、よくあるパターン。読み終わらずとも途中の展開や盛り上がり方が今まで通ってきた本とよく似てる。パクリとか作風がではなく、「アホな男どもの冒険譚」ってのがね。そう、外れるわけないヤツ。

印象としては

みたいな感じかな。主要なキャラクターはかなり明確にキャラ付けされててそれぞれに悩みや問題を抱えてて、役割が違うからややこしくなったりもしなくてシンプル。主人公はハチベエだし、相原だし、資格とか適性とは別に話の真ん中に押しやられて立ち回ってる。ほら、全く一緒。

高校生は出来ることと考えることが飛躍するから物語としても面白い。アホで時間と体力余ってたら、喧嘩するか(クローズ)、バイク乗るか(特攻の拓)、運動するか(スラムダンク)、世界のあり様を憂いて行動するか(希望の国のエクソドス)、なんだかよくわからないけどモテたいからバンドするか(青春デンデケデケデケ)、モテたいから正面突破で女子校に乗り込むか、ってことになるよね。

隣の女子校の文化祭に乗り込んで彼女を作ろうというミッションで大盛り上がりしたり、亡くなった同級生の墓参りにと貯めてた旅費をカツアゲされたのを奪い返しに行こうと立ち上がったり、ストーカー被害にあったので助けて欲しいと依頼があったのでみんなで犯人を探したりと、なんかその面白いことに事欠かないってのはなかなか幸せな事だよねえ。

ゾンビーズと呼ばれる総勢47名の男たちが、学校に乗り込んたり深夜の公園で張り込んだりするわけで、むさ苦しいバカみたいな青春の話を読んでて面白くないわけがないというのかなあ。

前に読んだ「さくら」ののっぺりとしたリズムのない描写と比べて、伏線の張り方や先の気になる起伏、思い浮かぶ風景やキャラクターの雰囲気。文章に艶があるっつーのか引き込まれる力があるっつーのか。良かったです。

さらっと勢いよく読めてエンターテインメントであるってなかなか素敵な事だな。続編も勧められたのでまた見てみよう