Web屋パパの日々の泡

子育て、ウェブ、サッカー、キャンプ、とりあえず身の回りのいろんなことを自分のログとして書き記していくブログです。

映画「セッション」/ デミアン・チャゼル

上映してた頃に知り合いがしこたまSNSに投稿しまくってたのをようやく見ました。面白かった。まあいろいろあるけど映画としてはとても楽しめた。突っ込みどころも多いのだけど、映画に置けるリアリティや演技以外の範囲のものの突っ込みどころって、もうあんまりややこしく考えないのが一番だなあと思うことにしてるのでそれはまたあとで。

セッション(吹替版)

セッション(吹替版)



音大で(シェイファー音楽学校ってのはバークリーのことでいいのかな)ジャズドラマーになるべくレッスンに励んでいる主人公が、学校で一番のバンドに引き抜かれ鬼教師のスパルタで鍛え上げられていくサクセスストーリー。そんなカンタンな言い方でいいんだろうか。怒鳴られ、叩かれ、文字通り血のにじむような努力で主奏者のポジションを掴むのだが、まあいろいろ合ってうまく行かなくなったりするという山あり谷ありのストーリー。タンタンとせず、クズみたいにハラスメントまみれの教師とクズみたいなドラマーの物語。どっちもそれなりにひどい。でもまあ、そんなもんなんだろうな。

「ドラムなんて叩いて何になる、従兄弟のだれそれはフットボールのMVPだ」「3部リーグだろ?プロになんてなれやしない、俺はアメリカでトップの音大のトップバンドだ」みたいなやりとり。いやー、ヤなやつw いいクズっぷりで清々しい。叩いている表情にはっきりそれが出る。自信があるとき、絶望したとき、必死にドラムを叩いているとき。わかりやすい展開。


音楽的にどうとか、生徒をなじり続けるハラスメント満載の教師がどうとか、突っ込むところはいっぱいあるだろうな。ジャズミュージシャンの菊地成孔先生もアツい批判を繰り広げてるようなのでそれも後で読んでみよう。ちょっと他で書かれてるのを見たけど「ドラムがグルーヴしてない」「指揮がそもそも下手」「ドラマーなのになぜチャーリー・パーカーが引合に出されているのか」みたいなところで、僕が見てる分にはそこまで突っ込まなくてもと思うけど、菊地先生としてはやはりスルーしにくいんだろうな。菊地成孔、好きですよ。


d.hatena.ne.jp


その菊地先生のテキストがこれ。長い。
「セッション!(正規完成稿)~<パンチドランク・ラヴ(レス)>に打ちのめされる、「危険ドラッグ」を貪る人々~」 - naruyoshi kikuchi INTERNET TROISIEME



いくつか検索してると、原題の「Whiplash」は、鞭(whip)のラッシュ、ということで確かに最後のドラムのシーンなんかはその感じだったので「セッション」って邦題がついちゃうとあれだなあと思わなくもないけど、その辺もまあ気にならないかな。わかってみてれば良い話でね。監督の体験を元に脚本化して、低予算で映画化して賞も取ったという、こういう映画は好きです。見ててぐわーっと感情が引き込まれる感じ。

漫画「BLUE GIANT」の映像化というところかな。玉田のドラムをドキドキしながら見てる。口悪く突っ込むユキノリ。成長する玉田。いいなあ、玉田大好き。ジャズは音源でずっと聞いてるけど、今年はライブも行ってみたいなあ。といいつつ、どこから行くのがいいのかとても悩ましい。やっぱり最初は上原ひろみかしらね。そういえば劇中で使われてたピアノはカワイだったね。


あと、菊地先生が引用している綾戸智絵のコメントにも書いてあったけど、映画館バイトのニコルが主人公にあっさり振られるんだけど、この子がとてもかわいい。仲良くなりたい(無理です)

可愛い女の子が出てる映画っていいよね。