市川崑と「犬神家の一族」/春日太一
奥様が友達にプレゼントされて面白かったと勧めてくれたので読んでみた。読んでる途中で犬神家の話になって、見てなかったからと映画見た上で読み終わったので貸してくれた。電子書籍と紙の本の1番の違いはそういうところだなあ。ううむ。
映画史研究家の著者が、あまり好きではなかったという市川崑についてまとめている。
- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/11/13
- メディア: 新書
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市川崑を最初に見たのは、テレビでやってたのを意識せずに見てたのを除くと、学生の頃にリバイバルで見に行った「黒い十人の女」かな。かっこよかったなあ。なんだこんなにかっこいい人がいたのかと。それからいろいろ見てみたけど結構ものによってバラバラで、リアルタイムでは新撰組とどら平太を見に行ったのかな。
作品によって毛色が違うところは本にも書かれてたけど、その裏側がなかなか壮絶。頼まれたら何でも撮るってのはなかなかできることじゃないよなあ。
役者の演技、編集、演出、照明、全部細かいところこだわって作り込んでいってたんだなあ。古い映画を見ると、その当時のことを映画から思い起こしたりするわけだけど、そのセリフ回しなんかも結局リアルなわけではなくて作り込んでたりするわけだなあなんて改めて思い返す。
そんなにいろいろ見たわけでもないのでまた違うやついろいろ見たくなった。映画は映画だけで評価されるのがベストだとは思うけど、コンテキストがややこしくなるにつれてこうしたテキストが充実するとより楽しめるもんだね。いい文章でした。