「バケモノの子」細田守
テレビの録画でようやく見た。細田作品はなんだかんだとちゃんと見てて楽しみだったけど、当時娘がタイトル見て怖そうというので映画館には行けず。一緒に見た後は「面白かったから映画館で見たかったなー」なんて適当なこと言ってたけど。
バケモノの子 (スタンダード・エディション) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2016/02/24
- メディア: Blu-ray
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予告編見たりした時から何となく違和感はあったけど、実際見てみると面白かったりハラハラしたり父子再会のシーンで涙したりするんだけどどうもしっくりこないなーというのが正直なところ。なんというか、唐突すぎるというのかギャップについていけないというのか。
細田作品は、リアルな現実と、ワクワクするようなファンタジーが両方あって、それゆえにファンタジーの楽しさが引き立つんだと思うけどそこの関係がどうも微妙。
サマーウォーズではリアルの中から繋がってるゲームの世界の出来事を一緒に楽しんでる感じがあり、おおかみこどもはリアルの中に迷い込んできた「おおかみこども」というファンタジーが生きていく物語。時をかける少女だと、リアルな高校生の夏の描写がタイムリープでずれていくという関係。軸足はリアルにあって、自分たちの日常の風景から少し違った「映画みたいな世界」の話を一緒に体験してる。
でも「バケモノの子」はファンタジーの世界はパラレルになってて、特定の人だけが出入りしたり交わったりして展開が慌ただしい。リアルは、受験とか渋谷とかファンタジーの能力を持ち出しての戦いとか少し猥雑で純粋に楽しめる感じでもない。そこの描き方が自分的には感情移入できなかったりちょっと現実に戻されたりする印象があった。
子供らも渋天街での跡目取りの戦いまでは楽しそうにみてたけど、その後でてきたクジラにはポカーンとしながら気もそぞろだった。クジラ、結構唐突だったな。白鯨ってそんなにメジャーな作品でもなかろうに。物語とのシンクロや、世界的名作でも日本で広く親しまれてるってわけでもないような気もするしなぁ。
ただまあ、1つ1つの話やシーン、映像や音楽は好きだったのでまた次は面白いの見たいなーと思いました。