Web屋パパの日々の泡

子育て、ウェブ、サッカー、キャンプ、とりあえず身の回りのいろんなことを自分のログとして書き記していくブログです。

スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け

シリーズ9作目、公開されて早速週末に鑑賞してきた。IMAXのエキスポシティまで行ければ良かったけどいろんな都合で難波の普通のIMAXで。それでも十分楽しめたけど。

以下はネタバレ含みますので、そのつもりで。

https://youtu.be/yFh16YJ0fAQ

レイ、フィン、レン

ep7から始まる今回のシリーズで、キャラクターのツッコミどころはとても多くて、それは構成が雑みたいなことなのか謎を残してるのかとか色々あるけれど、過去からいる人たちとこの新しい主人公たちの融合は当然新しいテーマなんだと思うけども。

とにかくこの3人の成長が面白くて、役回りや演技に依るんだけどそこの成長をここ数年眺めてきてたのが楽しかった。レンは最初出てきた時なんかのネタちゃうかと思うくらい頼りなく、マスクを取った時は全く悪役感もなく頼りなかった。それがep8を通じて葛藤を抱えながら自分の信じた道を進もうとする強さみたいなのが見えてきて、ep9ではそこが強くはっきりと出た。そこがとても面白かったな。

戦いを通じて、自分の中の祖父や両親の幻影と向き合いながら成長する。ああ、なんかそれはわかるなあみたい。途中出てきたハリソン君がまた良くて、でもその自分のイメージを持ちつつ前に進もうとする。グッとくる。



フィンは、ちょっとよくわからない。1番わからないのは、トルーパーの1人がそこまで船の中のことに詳しいのか?というところで、脱走兵だったep7からどんどん物語の真ん中に入ってくる。素直にフォースを信じる気持ちがその才能を目覚めさせていくのか。ニュータイプ覚醒みたいな瞬間がちょくちょく垣間見える。
自分の直感に従い、友達を信じて、諦めない。そのポジティブな姿勢に胸を打たれるのだけどこれもやっぱりどんどんその役になって行っていい役回りだったな。


そしてレイ。パルパティーンの孫娘という展開はちょっと唐突過ぎてなんの脈絡もなく、匂わせのシーンは振り返ればあるのかもせれないけどそれは最初から決まってたことだったんかなあと思うくらい強引な気もする。
パルパティーンの孫と、スカイウォーカーの孫が、手を取り新しい時代の扉を開くという構図はとてもドラマティックなんだけど、じゃあその両親はどうしていとも簡単に殺されるのだろう(それが子供を預けられてただけだったとしても)のところの説明がやっぱり気になる。

ただここもやっぱり演技が良いこととか表情が豊かなこととか、全体を通じてジェダイ・オーダーを、背負おうとする責任感や古い習慣におもねらない新しい世代の登場が少しずつ彼女をジェダイの騎士に変えていく様がはっきりとわかるのも面白かった。
女性ならでは、なのか、ポリコレ的な、なのか、まあそういうのはなくもないんだろうけどそれでも今までの自分が知ってるジェダイよりも好感がもてた。

旧作からのメンバーたち

ルークは歳をとり、レイアは現実の世界でも亡くなってしまう。レイアがなくなって泣き崩れるチューイはとても物悲しいし、なんといってもクライマックスに「スピードならこの船だろ」とミレニアム・ファルコン号で加速するランドはとても心強い。元々ファルコン号はランドのものだったんだよみたいな事を挟み込みながら見せてくるとかちょっとたまらん気持ちになる。

単純に連作を順番に眺めるだけのことではなくて、映画の設定と同じくらいの年月を僕自身も現代の世界の中で過ごして、改めて歳を取ったキャラクターを見るのも違った目線になってくる。

チューイが、ランドが、ファルコン号が、そこまでに他のキャラクターたちと過ごしてきた時間が一つ一つのエピソードに重なってくるのがとても感慨深く面白い。子供の結婚式とかこんな感じになるんだろうか。昔の写真見返したり発表会で感激したりするのにどこか似てる。同時代に物語を体験するというのはこういうことなんやなあ。スターウォーズは自分が生まれた歳くらいに始まって、小学生の頃に何度もテレビでやってるロードショーで眺めてた映画。映画館でリアルタイムではないけど、宇宙かっこいい!と思って見てたまさにその頃から、いろんなことが始まってるのも良い。


なんだかんだでもう一回最初から見返したい衝動があるもんなあ。

パルパティーンの物語

見終わった率直な感想は、これって結局パルパティーン家の隆盛の物語なのでは?ということ。タイトルはいみじくも「スカイウォーカーの夜明け」で、実際にはパルパティーン家のものだったレイが、それと決別してスカイウォーカーと名乗ったことでパルパティーン家は物語に終わりを告げる。

4→6はパルパティーンと名乗ることすら無くなっていた皇帝の圧政がテーマで、1→3は通商連合から帝国が出来上がるまでのパルパティーンの成り上がりの話。そして7→9は孫娘が成長して暗黒面を継承するよう、ヴェィダー卿とカイロ・レンを介して再興を図ろうとして失敗したと。

ガンダムシリーズが、宇宙世紀においては「かっこよくて強いガンダムアムロの話」だと思って見ていたけど実はザビ家とダイクン家の権力闘争の話だったみたいなやつで、歴史は勝者の視点で語られるけど悪い奴の方がビジュアルもかっこいいみたいなことは物語でよくある話。

その軸でもう一度見直しても面白いな。ダークサイドと物語の中では悪いような言い方で描かれているけれど、人の心の中にある迷いや弱い気持ちを、何か違う力でそれを肯定しながら生きていくことは結構大事だったりするよね。

圧政の全てが悪いみたいな一元的なことではなくて、銀河のあり方としては共和的なものよりその方が強いんじゃないか、みたいな。どうなんだろう。

映像がいちいちかっこいいやつ

スターウォーズはとにかくカッコ良くて、王道で、吉本新喜劇的。オープニングのブレなさは言うまでもなく、やたら狭いところを飛行機でとんだり、ファルコン号は故障しかけて、スパイもいるし敵方の出世欲は強い。チューイは敵に捕まるし絶対的戦力差でも本拠地に攻め入るし、旗艦船にあっさり侵入するけどちゃんと捕まえられる。でも最後に銀河の彼方から味方が現れるしきっちりハッピーエンド。

そう言うのがみたいねんなあというのもある。新しい表現や問いかけるような物語は他の映画にもあるけど、スターウォーズに期待するのはそういうところだったりしてそれは自分が歳とったってことなんだろうなと思ったりしてね。


IMAX料金込みで高かったけど、また来月どこかでみに行ってみようかなと思います。