Web屋パパの日々の泡

子育て、ウェブ、サッカー、キャンプ、とりあえず身の回りのいろんなことを自分のログとして書き記していくブログです。

Vまで読み終えて「天冥の標はいいぞ」おじさんになった

さて、読み終えたのでなんか書こうかと思ったら3までの感想をリリースしてなかったのでとりあえず公開。既に5まで読み終えて、エピソード的にはこれで折り返し地点。

2冊ずつまとめて買って、今のところ6冊読み終えた。全部でエピソードは10まであるけど本の数は17あるので、道半ばのようでこれで1/3。どういう理解すりゃいいんだと思うけど、多分慣性の法則相対性理論が働いでるから未来に行くほど時空が伸びてるんだろうな。SF怖い。

次の6がついに3冊構成で、そのエピソードの区切りはなんやねんと思いながらも読んでると多分そこでちゃんと切れるんだろうな。


メニーメニーシープから出た物語は、まさに「時を戻そう」の感じで2から時空を遡って語られだして、ようやくここにきていろんな物事が繋がり始めて来てたりする。読み進めるたびにどんどん面白くなるし、最初にとっちらかした話が少しずつその全容を表していく。

もとの話に戻って振り返りたい気持ちはあるけどそれをやりだすとまた2冊読まなきゃならんのかってなるのがもどかしい。しかも友人に貸したまま帰ってくる気配なし。いや、楽しんでくれてるならそれでいいだろう。



この物語の苦しいところは、いくつかあって、それがモヤモヤを助長する。物語自体ではなく自分と周りとの関係。


そもそもリアルタイムで読んでいない

今日読み終えたVは、2011年11月刊行。東日本震災があった年の秋。えー、、、調べてみて思うギャップ。一つ前のIVが11年5月。ペース早い、、、けど、その頃なのか。Iが出たのは2009年なので、まだギリギリmixiFacebookやってる人が多かった頃じゃないの?インスタは多分まだない。

そして今自分がいるのはXまで全て出揃った2020年。Xのパート3が2019年2月なのね。丸々10年の時間軸をかけて執筆され、読み込まれて行ったものを、最初の3年分をざっと1ヶ月半で読んだことになってる。タイムリープだ。ちゃうか。

例えば今ならわかりにくかったことを検索したり、キャラ絵が全くないのを補完しようとしたりしてみるも、この壮大な物語でネタバレなんてあってはいかんので詳しくはみれない。この、何年発刊とか調べるだけでもかなりヒヤヒヤするもの。


物語の時系列を整理して並べたい気持ちになるけど、誰かがやってそうなそれを探すと、自分の知らない事象に出会うことになるからそれは避けないといけない。となるとこれについてのネット検索は全部厳禁、スタンドアローンで自分の手で楽しむしかない。孤独だ。エンターテイメントがこんなに孤独だなんて。

そもそも他人が読むのかわからないので話しにくい

正直自分も読み出すまでは「全17巻て!アホちゃうか。一冊500円でも8,500円やで?なんじゃそら」と思ってた。中古で買って400円前後で済ませてるけど今で2,500円くらい。

安い。映画1,900円はエンタメの価格の基準になってるんだけど、1ヶ月半通勤電車の中で日々楽しんで、読んでない時や正月休み除いて20日だとすると125円、片道60円!何の式かわからんけど、映画見に行くまとまった時間がとりにくい自分には十分な金額で、しかもこの先同じペースでいくとしてGW前後までは確実にこの世界を堪能できるわけ。たまらん、と今は思う。


ただ、「全部で17冊やねん」というと興味を持った人も半分は尻込みする。奥さんに至っては積読の数や自分の読書ペースを鑑みて「私は多分読まない」という。ならばと話の内容を少し伝えてでも自分の感想を伝えると「ちょっと読んでみたいな」となる。そうすると話がしにくい。読んだときの訳の分からない展開を楽しんで欲しいので前情報は与えたくない。そして身の回りにまだ読んだ人がいない。語り合える相手がいないのだ。


ノルルスカインやばいよなー、とか、ハニカム気になるわとか飲みながら話したいけどなかなかそうも行かないのな。これはむずい。小説は往々にして読書体験が個人によってしまうので共有しづらいのはあるけど。


あー、誰かと語らいたい。

そもそもまだ話の途中なので勧めにくい

「これめっちゃおもろいねん」と、完結してる話や進行中の漫画を勧めるのは容易い。パッと手にとってもらえる。ただ今まだ冒頭にいすぎてこの先どうなるのか誰かに勧めていいものかが悩ましい。IIIまで見た後に娘にめっちゃおもろい本読んでるねんと話したけどその後IVを読み始めて「あかんあかんー!」となる。性的奉仕を目的として作られたアンドロイドが、至上の性交について探求するというエピソード。

ナイーブすぎるわー

「SFって、読んだ事ないんですよね」という人には難しすぎる気もするし、そんな人なら「ジェノサイド」、いやあれはなかなかきつい、「星を継ぐ者」?いや、スターウォーズ見たい人に「まずはブレードランナー見てから」とか言ってもなあみたいな。

しかも「とりあえず一冊だけ読んでみる」がなかなか厳しいと思っているので読む前に覚悟を問われるなあとか。

「どうせ通勤で年に何十冊も読むから」みたいな人だと勧めやすいな。

という感じでまだ同好の士に出会わない。


わかる?時折ツイートしたりブログ書いたりして、ここまでして心動かされない人は多分もう読まないわけよ。読んでみようかなと思った人は是非読んでみて欲しいし一緒に語らいたいのだ。

長編シリーズを読み進める時のいいところは、「次読む本のことを考えることから解脱できる」というのもいい。「次に何を読むか」はなかなかややこしい命題なので、そこから逃げられるのは煩悩が減ったも同然。一冊だけ読み終わる頃にはなにがしかの気になるコミックが発売されるのでそれを読めばリセットされたりもするし。ここまでの間に「ハイキュー!!」と「アオアシ」はさんでるからね。


ということで購入した「天冥の標 VI パート1」が明日には届くので週明けからの通勤も楽しみだ。ふふふ。